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2010/11/02

[Bass] DingwallのSuper Jを試奏してきた
Dingwall - SPJ4

先述のプリアンプを換装したFoderaを引取りに行った際、前から気になっていたベースを試奏してきました。

Dingwallというカナダのメーカーが制作するベースなのですが、上の写真を見ると何か違和感を覚えませんか?あまりよくわからないという方は、Slike EliteさんのDingwall紹介ページに載っている写真だともっとわかりやすいと思います。このベース、フレットが平行になっていないのが大きな特徴です。

このフレットの並び方なんですが、Ralph Novaxという方が開発したNovax Fanned-fret Systemという技術で、各弦のネックスケールを同一のものではなくG弦で32インチ、E弦で34.25インチというスケールを採用することで各弦の張力を最適なものにし、絶妙なトーンを引き出すと同時に、演奏性も高めるという画期的なシステムを採用しているのがこのDingwallの特徴でもあります。

最初はこの見た目だけでちょっと苦手意識を持っていて敬遠していたんですが、先述のフォデラに入れたGlockenklangのプリアンプをこのDingwallは標準採用していることもあったので、ものは試しということで試奏してきました。

まず驚いたのがその軽さ。手にした際、あまりに軽くてビックリしました。4kgないんじゃないかと思うくらい軽かったです。そして次に驚いたのが打たれているフレット。フレットの並び方については前もって知識があったので別段何ともなかったんですが、よく見ると打たれているフレットが一般的なベースのフレットに比べ非常に細くて小さい事に驚きました。後で調べてわかったのですが、なんとバンジョー用のフレットを使用しているみたいです。あと面白かったのが電池ボックスのフタが磁石を用いているので、フタの取り外しにドライバーなどの工具が必要ないこともポイントが高かったです。

そして実際鳴らしてみた感想ですが、いわゆるオーソドックスな鳴り方なんですが単なる王道サウンドでは収まらず、本体の軽さを微塵も感じさせないようなしっかりした鳴りで高音弦側は軽くぷりっと、低音側はハリがあって芯のあるというまとまりのあるトーンで、演奏性も思っていたほど違和感がなく、寧ろバンジョー用の小さいフレットのお陰でとても弾きやすく感じました。

しかし気になった点が一つありまして、パッシブ時の音は良かったのですが、アクティブ時は個人的に好きではなかったです。Glockenklangのプリアンプが内蔵されているんですが、ピックアップとの相性かそれとも18V仕様になっていたせいか、ハイをブーストすると、ギラギラバキバキした耳障りな音になり、ちょっと使いにくい感がありました。ローのブーストは特に問題なかったです。9V仕様にした方がいいのではないかなと感じました。

と言っても、パッシブ時の音は本当に素晴らしい完成度だったので、これはメインとして持つ価値は十分にある一本ではないかなと思いました。他にも一部ボディが空洞になっているモデルなど、様々なラインナップが用意されているので、もしこのDingwallに出会う機会がありましたら一度は試奏されることをおすすめします。

5弦や6弦仕様になるとローBのスケールが37インチにまで達するようで(※1)、その鳴りを絶賛された事があるらしく、今度機会があればDingwall多弦仕様のものにも触れてみたいなと思っています。


Karel Honasan - Dingwall Super J

上はDingwallの参考動画としては非常に素晴らしい動画だと思います。ものすごく上手いです。冒頭部分で「Dingwallというめっちゃエエベースを紹介してくれた、Sleek Eliteの広瀬 創さんという、めちゃめちゃエエ人に感謝。」といった感じの事を仰られているのが聞き取れます。

Sleek Eliteの広瀬さんとは直接お会いしたことはないのですが、メールでの文面や対応など、プロアマ関係なく、「一人のベーシスト」ととして別け隔てなく本当に親切丁寧で頭が下がります。広瀬さん、いつもありがとうございます。

※1(2011/12/19 追記)
Super JシリーズのローB弦は35インチで、それ以外が37インチになるそうです。

<サイト内リンク>
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[Bass] DingwallのSuper J、LSS、Prima Artist、Z3を試奏してきた
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<関連リンク>
Dingwall Guitars
Dingwall Guitars ベーススペック一覧
Sleek Elite (日本国内代理店)

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